絵本紹介『トイレとっきゅう』 タイトルだけでおもしろい隠れた名作

絵本・紙芝居

トイレとっきゅう (こどものともセレクション)
作:織茂恭子
出版:福音館書店
発行:2006.1.25
 

トイレが夜中に遠足に行ってしまいました。男の子はおしっこがしたくて、トイレを追いかけますが、トイレを乗せた電車は発車してしまいました。駅のトイレも一緒に…。男の子は無事にトイレに間に合うでしょうか?

 
幼稚園教諭時代、「今日の読み聞かせどうしようかな?」と迷った時に、真っ先に選択肢として出てくる絵本でした。
今でも、小学校の読み聞かせボランティアでお世話になっている作品です。
タイトルのインパクトだけでなく、内容もとてもおもしろく、年少から年長まで幅広く楽しめる絵本です。
 

トイレが遠足に行ってしまう衝撃的なはじまり

主人公の男の子が、夜中にトイレに行こうとする場面から始まります。
そしてトイレに入ろうとしたその時に、トイレが遠足に出かけてしまうんです。
 
誰もが夜中にトイレに起きた経験はあるはず。
その時に、もしトイレがどこかへ行ってしまったら?
考えただけでも恐ろしいですよね。
もちろん、この男の子もトイレに行けなくて困ってしまうのでトイレのあとを追いかけます。
 
楽しそうに遠足に出かけていくトイレと、今にも漏れちゃいそうで焦っている男の子。
始まりの数ページでの衝撃的な展開に、一気に物語の中に引き込まれてしまいますよ。
 

電車の中での男の子と女の子のやりとりが最高におもしろい

トイレを追いかけて「トイレとっきゅう」に乗り込んだ男の子。
隣の席に座った女の子と会話をするんですが、それが

「きみも おしっこ?」
「あたしは うんち」

という内容!
 
読み聞かせの時は、この会話の「間」をどのぐらいとるかに集中しています。
個人的に一番好きなページです。
 

何度か出版されている隠れた名作

この「トイレとっきゅう」。実は、形を変えて何度も出版されているんです。
 
一番最初は、なんと1978年!
小ぶりな正方形の大きさの絵本でした。絵や文章、ストーリー、も現在手に入るものとは違っています。今では手に入れることは難しいですが、興味のある方はぜひ探していただきたい。ラストの場面が、僕はけっこう好きです。
 
その次は、月刊絵本の「こどものとも」として2002年5月号として発行されました。月刊誌なのでペーパーバック仕様です。
 
その後「こどものともセレクション」として、2006年にハードカバー版が出ました。この時は、ほんと待ちに待ったという思いでしたね。現在は、このハードカバー版も絶版になっているので、新品を購入するのは難しいですが、古本を探せば手に入れることは可能です。
 

まとめ

こどもたちにも人気の「トイレとっきゅう」
ぜひ読んでみてください!

 
図書館で探すと、すべての「トイレとっきゅう」を読むことができるかもしれません。

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さとし

二児の父。静岡在住。年間100以上の本を読みます。
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