辻村深月さん著「凍りのくじら」の読書記録です。
ネタバレなしの記事なので、未読の方もご安心ください。
おすすめ度 ★★★★★(星5)
★★★★★…これはすごい!何度も読み返したい1冊
★★★★☆…おもしろい!これはよかった!もう一回読もう
★★★☆☆…うん、よかった。
★★☆☆☆…ちょっと、自分には合わなかったかな。
★☆☆☆☆…ごめんなさい。途中で挫折しました。
そして、
★★★★★★…まさに別格。この本と出会えてよかった!
こんな感じの6段階で星を付けています。
本の評価をしているわけではなく、あくまでも個人の好みとお考えください。
「凍りのくじら」について
著者:辻村深月
出版社:講談社
発売日:2008.11.14
あらすじ
藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。
出典:Amazonより抜粋
「凍りのくじら」の感想
ドラえもんが好きなら絶対おもしろい!
ドラえもんが好きな方なら、目次を見てまずニヤリとしてしまいます。
各章のタイトルが「第1章 どこでもドア」「第5章 先取り約束機」など、漫画やアニメ、映画のドラえもんに出てくるひみつ道具の名前になっているんです。
しかも、ただひみつ道具の名前を使っているわけではなく、物語の展開、内容に見事にマッチするひみつ道具をタイトルにしているんです。
これは本当に見事!
間違いなく、辻村さんにしかできない章立てです。
涙なしには読めない
読み始めて半分過ぎても、ここまで泣かされる小説だとは思いませんでした笑
完全に油断してましたね
ラストのたたみかけは、さすが辻村作品という感じです。
そこに行くまでに、主人公の芦沢理帆子にバッチリ感情移入していたので号泣でした。
小説を読んで、ここまで泣いたのは「凍りのくじら」が初めてだと思います。
この後の辻村作品にも出てくるキャラクター
辻村さんの作品では、ある作品の登場人物が他の作品でも出てくることが多々あります。
「凍りのくじら」だと、主人公の芦沢理帆子や、松永郁也がそうですね。
辻村作品の中で、個人的に一番好きなキャラクターは「凍りのくじら」の芦沢理帆子なんです。
なので、他作品で理帆子が出てくるとちょっと嬉しかったります笑
作品同士のつながりを探してみるのもおもしろいですね。
まとめ
この「凍りのくじら」は、実は辻村さんの作品の中では一番好きなんです。
「かがみの孤城」とか「スロウハイツの神様」とかは、作品として素晴らしい!おもしろい!名作!と思いますが、「一番好きなのは?」と聞かれたら、僕は「凍りのくじら」と答えると思います。
一作家一作品縛りで選んだ10選でも、「凍りのくじら」を選びました。
これから辻村さんの作品を読んでみようと思う人には、ぜひ一番最初に読んでいただきたい作品です。
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