絵本「ちょっとだけ」を紹介します。赤ちゃんが生まれて、自分がお姉ちゃんになる。嬉しいだけではない複雑な気持ちと、その気持ちを受けとめるお母さん姿が感動的に描かれています。
瀧村有子・作
鈴木永子・絵
福音館書店
ちなみに僕は、読み聞かせ歴20年以上。幼稚園教諭時代、小学校・中学校の読み聞かせボランティアでの読み聞かせなど、いろいろな年代のこどもたちに読み聞かせをしてきました。
そんな経験から、個人的おすすめの絵本を気の向くままに紹介しています。
「ちょっとだけ」のあらすじ
以下、Amazonより抜粋
弟が生まれて、なっちゃんはお姉さんになりました。お母さんは赤ちゃんのお世話で忙しいので、いつもなっちゃんの要求に応えてあげるという訳にはいかなくなりました。そこで、なっちゃんはいろんなことを自分ひとりでやってみます。お姉さんになったからと頑張るなっちゃんですが、眠くなった時だけは、どうしてもお母さんに甘えたくなります。お姉さんになったことで感じる切なさ、そしてそれを乗り越えることで成長していく子どもの姿を母親の深い愛情とともに描いています。
引用元：Amazon
「ちょっとだけ」は年長～小学校低学年におすすめ
おすすめは年長さんぐらいから。なっちゃんの行動や言葉から、お姉ちゃんになったばかりの複雑な心境を読み取ることができます。絵をじっくり見たり、言葉をしっかり聞いたりすることでより感じることができるので、年長さんぐらいからがいいかと思います。
それでも、下の子が生まれたタイミング（自分がお姉ちゃんやお兄ちゃんになったタイミング）であれば、年中さんでも年少さんでも心に響くかなと思います。
「ちょっとだけ」のココがすごい！
タイトルにもなっている「ちょっとだけ」という言葉。これがこの絵本をとおしてのテーマでもあり、ポイントでもあります。
なっちゃんは、「おねえちゃんだから」という気持ちから、一人で何でもできるようにがんばります。それでもまだ小さいから、ブランコをこぐのも、牛乳を一人でコップに注ぐのも、パジャマのボタンを一人で留めるのも「ちょっとだけ」成功します。この健気さがなんとも言えず感動します。
そしてラストのお母さんの「ちょっとだけ」。
「ちょっとだけ」という言葉一つで、健気さ、がんばり、寂しさ、優しさ、いろいろな感情を表現している凄さ。ぜひじっくりと読んでみてください。
まとめ
「名作」と言われる絵本はたくさんありますが、「泣ける絵本」と言うと、その数はかなり減ると思います。
この「ちょっとだけ」は、本当に泣けます！大人が泣けます！特に子育て中の方は、号泣です！
実際に、僕も保育で読んで、感動で声が震えてしまったことがあります(笑)
お兄ちゃんお姉ちゃんになる子に読んであげたい絵本としては、「あかちゃんがやってきた」もおすすめです。
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