きたのおやまの てっぺんの
さんぼんすぎの きのしたに
で始まる「やまんばのむすめ まゆのおはなし」シリーズ
今回は、その中の「まゆとおに」をご紹介します。
ちょっと寒くなってきた季節にぴったりの、心がほっこりする絵本です。
「まゆとおに」のあらすじ
おなかを空かせた鬼は、山で出会ったまゆを煮て食べようとします。そうとは知らないまゆは、薪を集めたり、かまどを作ったりしてせっせとお手伝い。
おには、まゆのあまりの怪力にびっくりするも、お湯がぐつぐつ沸く頃にはまゆを食べられるとにんまり。
鬼は、ぐつぐつ湧いたお湯を「おふろ」と言い、まゆに先に入るように促しますが…。
おにの表情がとにかくおもしろい!
純粋なまゆと、そのまゆの行動に驚いたり、強がったり、嘘をついたりするおにの表情がとにかくユニーク。
ページをめくるたびに、おにの表情の変化に吹き出してしまいそうになります。
読み聞かせの時には、読んでいる自分が笑ってしまうので、絵本の中のおにとは絶対に目を合わせないようにしていました(笑)
読み聞かせのポイントは、絵をじっくり見せること
おにの表情を楽しめるように、読み聞かせの時にはしっかり絵を見せることがポイントですね。主人公はまゆなので、どうしてもまゆメインのページが多くなりますが、そのまゆの片隅でいろいろな表情を見せている鬼が秀逸。
ページ全体が見えるように、1ページ1ページしっかり時間をとって読み進めるのがいいと思います。
まゆシリーズの紹介
まゆとりゅう
こちらは、冬の終わりと春の訪れを楽しめる絵本です。春の気配を感じ始める時期に読むと楽しいですね。
まゆとうりんこ
まゆがうりんこのお母さん役をすることで、母の優しやや偉大さを感じるお話です。
まゆとかっぱ
登場するかっぱのお皿の模様がそれぞれ違うという新鮮さ。「そうだよなぁ、みんな同じわけないよなぁ」と妙に納得してしまいます(笑)
力持ちのまゆと、すもうが得意なかっぱの勝負がおもしろい!
まとめ
「まゆシリーズ」に共通するのは、言葉のリズムや響きがとても心地よいこと。
その心地よいリズムと、まゆの動き、おにの表情が絶妙に絡み合って、この絵本のおもしろさになっています。
物語の最後に、まゆとおにはとても仲良くなり、おには、これ以降のまゆシリーズにも登場するようになります。
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