2023年3月の読書記録です。
今月は9冊読むことができました。ほとんどがミステリです。読了日順に紹介します。
★★★★★★…まさに別格。この本と出会えてよかった!
★★★★★…すごい!何度も読み返したい1冊
★★★★☆…おもしろい!これはよかった!
★★★☆☆…うん、よかった。
★★☆☆☆…ちょっと、自分には合わなかったかな。
★☆☆☆☆…ごめんなさい。途中で挫折しました。
こんな感じの6段階で星を付けています。
本の評価をしているわけではなく、あくまでも個人の好みとお考えください。
2023年3月に読んだ本
『インシテミル』米澤穂信
★★★☆☆(星3)
クローズドサークル、各人に割り当てられた凶器など、デスゲームになりそうな要素を散りばめておきながらそうはならない。そこはさすが米澤さん、しっかりしたミステリでした。古典ミステリネタも満載なので、それらを知っているとより楽しめるかも。
(2023年3月3日 読了)
『店長がバカすぎて』早見和真
★★★★☆(星4)
二十八歳の書店員、谷原京子。決して有能ではないけれど、どこか憎めない店長。この二人のやりとりが非常に楽しい。思わずクスっと笑ってしまうこともあり、あっという間に読むことができました。
(2023年3月5日 読了)
『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』歌田年
★★☆☆☆(星2)
紙と模型、さらにサブカルチャーの知識で推理していくミステリ。しっかりとした論理で組み立てていくので、ミステリ好きもサブカル好きも楽しめると思います。ただし、主人公の紙鑑定の技術よりも、プラモデル造形家による模型の知識をもとに推理していくのがメイン。思ってたのと違うなという印象が残ってしまい、読後も悶々としてしまいました。そこが気にならないのであれば、おもしろいミステリだと思います。
(2023年3月8日 読了)
『スタフ』道尾秀介
★★☆☆☆(星2)
移動デリを経営する夏都と、中学生の甥・智弥。ある日、中学生アイドル・カグヤのファンに、移動デリの車ごと攫われてしまったことで、夏都と智弥は奇妙な事件に巻き込まれていく。
道尾秀介さんが描く家族の作品というと、どうしても「カラスの親指」をイメージしてしまいます。作品全体の雰囲気やテンポも似ている。そして「カラスの親指」が傑作なだけに、どうしてもハードルが上がってしまう。この「スタフ」も単体で見ればもちろん面白いんだけど。。。
(2023年3月11日 読了)
『ギフテッド』山田宗樹
★★☆☆☆(星2)
体内に未知の臓器を持つ「ギフテッド」と呼ばれる子どもたち。設定は面白かったが、いまいち登場人物に感情移入できなかった。一人一人の個性が捉えにくいため、各キャラクターの言動が表面だけのものに思えてしまう。その状態で、名前だけ出てくる官僚がいたり、ヒロイン的な人物と親しい報道関係者に名前がなかったり、チグハグな印象だった。(2023年3月17日 読了)
『透明カメレオン』道尾秀介
★★★☆☆(星3)
カラスの親指を彷彿させる個性的な仲間による「ある作戦」。そのドタバタ具合も成り行き任せな点も似ています。ただ、印象が似ている分どうしてもカラスの親指と比べてしまいますね。比べてしまうと、やはり「カラスの親指」が一枚上に感じてしまう。けれど、この「透明カメレオン」ももちろん面白いです。
(2023年3月19日 読了)
『廃遊園地の殺人』斜線堂有紀
★★☆☆☆(星2)
登場人物たちの言動に一貫性がなく、キャラクターが立っていなかったように感じます。トリックは、確かにロジックとしては成り立つけど、「そこまでする必要ある?そしてそこまで考えられるほどの切れ物なの?」と思ってしまった。フリーターのコンビニ店員が探偵役というのは意外性もあって面白かった。
(2023年3月22日 読了)
『老人と海』ヘミングウェイ
★★★★☆(星4)
シンプルな文章の中に力強さがあり、心に刺さる。老人と海の関係性が、敵であり、味方でもあり、自分自身でもあるという一見哲学的な内容を、ストーリーや老人の言葉で鮮明に浮かび上がらせています。常に手元に置いて、何度も読み返したい名著。
(2023年3月23日 読了)
『二重らせんのスイッチ』辻堂ゆめ
★★★★☆(星4)
「二重らせん」というタイトルと、Amazonのあらすじ紹介で出てくる「冤罪ミステリー」という言葉。この二つから、多分そういうことなんだろうなと読み進めていたけれど、単なる「そういうこと」ではなかった。社会問題も提起しつつ、ミステリとしての面白さもある、素晴らしい作品でした。中弛みすることなく、最初から最後までずっと面白かった!
(2023年3月25日 読了)
まとめ
今月はほとんどミステリでした。これから読もうと思って積んでいる本にもミステリ多めなので、しばらく続くと思います。
「老人と海」、良かったです。やっぱり長く読み継がれてきた作品には、その作品のもつ力を感じますね。
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2022年2月の読書記録は、こちら
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