今回は、「だいくとおにろく」を紹介します。赤羽末吉さんの絵と、松居直さんの文が見事に融合して、素晴らしい絵本になっています。
ちなみに僕は、読み聞かせ歴20年以上。幼稚園教諭時代、小学校・中学校の読み聞かせボランティアでの読み聞かせなど、いろいろな年代のこどもたちに読み聞かせをしてきました。
そんな経験から、個人的おすすめの絵本を気の向くままに紹介しています。
「だいくとおにろく」のあらすじ
以下、Amazonより抜粋
何度橋をかけてもたちまち流されてしまう川に、橋をかけるよう村人に依頼された大工が、川岸で思案していると、鬼が現れて、目玉とひきかえに橋をかけてやるといいます。いいかげんな返事をしていると、2日後にはもうりっぱな橋ができあがっており、鬼は目玉をよこせとせまります。「おれのなまえをあてればゆるしてやってもええぞ」と鬼がいうので、大工は……。日本の昔話の絵本。
引用元:Amazon
「だいくとおにろく」は年中~年長~小学校低学年におすすめ
おすすめは年中さんぐらいから。言葉のリズムや物語のテンポもいいので年少さんでも楽しめると思いますが、独特の言い回しを理解するのが難しいかもしれません。
特に、物語のキモになる
はやく おにろくぁ めだまぁ
もってこばぁ ええ なぁ
という鬼の子守歌
この歌を聞いて、「鬼の名前はおにろく」ということに気付くかどうかが、この絵本を楽しめるポイントだと思います。
それなのに「おにろく」という名前は一度きり、しかも「おにろくぁ」という独特の言い回し。
こう考えると、この絵本をしっかり楽しめるのは「おにろくぁ」を聞き取れる年中さんぐらいからかなと思います。
「だいくとおにろく」のココがおもしろい!
昔話の絵本は、やっぱりおもしろいです。長い時間語り継がれてきただけのことはあるなと、いろいろな昔話絵本を見て感じます。
「だいくとおにろく」ももちろんおもしろいですが、この絵本は昔話がもつ魅力を最大限に引き出しているように感じます。文と絵が見事に融合していて、絵が生き生きして見えます。特にラストの場面では、本当に大工が「おにろくっ!」と怒鳴っているように見えます。
まとめ
鬼が出てくる絵本ですが、まったく怖くありません。大工が鬼に食べられてしまうかどうかハラハラしますが、怖くはありません。鬼の表情もコロコロ変わっておもしろい。
鬼=節分というイメージがありますが、一年中いつでも楽しめる絵本です。
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