保育士試験【社会福祉(令和3年前期)】過去問解説④

保育士試験
保育士試験【社会福祉(令和3年前期)】過去問解説①
保育士試験(令和3年度前期)社会福祉の過去問と解説をします。このページは、問1〜5です。ソーシャル・インクルージョン、社会保障制度について、要保護児童・要支援児童について、社会福祉における権利擁護について解説しています。
保育士試験【社会福祉(令和3年前期)】過去問解説②
保育士試験(令和3年前期)社会福祉の過去問と解説です。このページは問6〜10です。母子及び父子並びに寡婦福祉法について、生活保護制度について、障害児の福祉サービスについて、社会福祉の相談員について、民生委員について解説しています。
保育士試験【社会福祉(令和3年前期)】過去問解説③
保育士試験(令和3年度前期)社会福祉の過去問と解説です。このページは、問11〜16です。ソーシャル・ケースワークの4つの要素、ソーシャル・ワークの展開過程、相談援助の原理・原則、相談援助の方法・技術、グループワークについて。
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問16 第三者評価事業

次の文のうち、福祉サービス第三者評価事業に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 福祉サービス第三者評価事業は、質の高い福祉サービスを事業者が提供するため、すべての福祉サービスを提供する事業所において義務として取り組む事業である。
  • 厚生労働省が策定したガイドラインに基づき、都道府県が第三者評価基準を策定している。
  • 福祉サービス第三者評価事業の目的等については、「社会福祉法」によって定められている。
  • 福祉サービス第三者評価事業の評価結果は、福祉サービスを提供する事業所の同意を得て、市町村により公表されている。
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正解は…5

第三者評価とは

専門的な知識をもつ第三者機関が客観的な基準に基づいてサービスの質の評価を行い、その結果を公表することによって、利用者に情報を提供するためのものです。

第三者評価の受審について

社会福祉法第78条では、

社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に福祉サービスを受ける者の立場に立つて良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない。

と第三者評価を努力義務と規定しています。

つまり、義務ではなく自発的に行うものです。第三者評価を受けることにより、利用者に正しい情報が伝えられ、安心して利用してもらうことができます。

ただし、2012(平成24)年の児童福祉法の一部改正に伴い、社会的養護関係施設では3年に1回以上の受審が義務づけられました

社会的養護関係施設とは、

  • 乳児院
  • 母子生活支援施設
  • 児童養護施設
  • 児童心理治療施設及び児童自立支援施設

です。

評価基準について

厚生労働省から助言を受け、全国社会福祉協議会がガイドラインを策定します。評価基準については、都道府県の「推進組織」が策定します。

第三者評価の目的

社会福祉法第78条において、

常に福祉サービスを受ける者の立場に立つて良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない

と規定されています。

結果の公表について

都道府県推進組織に関するガイドラインによると、第三者評価事業の評価結果は、事業所の同意を得て、第三者評価機関や都道府県推進委員から公表されます。

問17 福祉サービス利用援助事業

次の文のうち、福祉サービス利用援助事業(日常生活自立支援事業)に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 判断能力が不十分な認知症高齢者のみを対象としている。
  • 事業の実施主体は、地域包括支援センター及び福祉事務所とされている。
  • 事業の具体的な援助内容は、日常的金銭管理サービスのみである。
  • 全国社会福祉協議会によると、事業開始から 2017(平成 29)年度まで、実利用者数は漸次増加傾向にあるとされている。
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正解は…5

福祉サービス利用援助事業(日常生活自立支援事業)とは

社会福祉法第二条3の十二によると

福祉サービス利用援助事業(精神上の理由により日常生活を営むのに支障がある者に対して、無料又は低額な料金で、福祉サービス(前項各号及び前各号の事業において提供されるものに限る。以下この号において同じ。)の利用に関し相談に応じ、及び助言を行い、並びに福祉サービスの提供を受けるために必要な手続又は福祉サービスの利用に要する費用の支払に関する便宜を供与することその他の福祉サービスの適切な利用のための一連の援助を一体的に行う事業をいう。)

と定義されています。

対象

福祉サービス利用援助事業についてという資料において、

日常生活自立支援事業は、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な者に対し、利用者との契約に基づき、福祉サービスの利用援助等を行うことにより、地域において自立した生活が送れるよう支援すること。

と規定されています。

よって、Aは×です。

実施主体

都道府県社会福祉協議会又は指定都市社会福祉協議会です。ただし、事業の一部を、市区町村社会福祉協議会等に委託することができます。
よって、Bは×です。

具体的な援助内容

資料「福祉サービス利用援助事業について」の中で、定められている具体的な援助内容は、

  • 福祉サービスの利用援助
  • 苦情解決制度の利用援助
  • 住宅改造、居住家屋の賃借、日常生活上の消費契約及び住民票の届出等の行政手続に関する援助等
  • 1~3に伴う援助として「預金の払い戻し、預金の解約、預金の預け入れの手続等利用者の日常生活費の管理(日常的金銭管理)」「定期的な訪問による生活変化の察知」

と定められています。
つまり、日常生活を営む上で必要な手続き等を援助し、それに伴う金銭管理も援助の中に含まれているということですね。

よって、Cは×です。

利用者の推移

上記資料をの中に、利用者の推移を表したグラフがあります。そのグラフを見ると、相談件数・利用人数ともに徐々に増加傾向にあります。
よって、Dは○です。

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問18 高齢者虐待

次の文のうち、高齢者虐待に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 高齢者虐待の種別は、身体的虐待、介護等放棄、心理的虐待、性的虐待の4つのみである。
  • 2018(平成 30)年度において高齢者虐待と認められた件数は、養護者によるものより、養介護施設従事者等によるものの方が多い。
  • 高齢者虐待の防止等、高齢者の権利擁護に関する相談窓口の一つとして、地域包括支援センターがあげられる。
  • 2018(平成 30)年度において、虐待の種別では、養護者と養介護施設従事者等ともに、介護等放棄が最も多い。
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正解は…5

関係する法令

高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律

虐待の種類

上記法令の第二条で、高齢者の虐待は

  • 身体的虐待
  • 介護等の放棄(ネグレクト)
  • 心理的虐待
  • 性的虐待

のいずれかに該当する行為と定義しています。

よって、Aは×です。

高齢者虐待の件数

2018(平成30)年度において、高齢者虐待と認められた件数は、

・養護者による虐待判断件数:17,249件
・養介護施設従事者等による虐待判断件数:621件

よって、Bは×です。

地域包括支援センターとは

地域包括支援センターとは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」です。

担っている業務

介護予防ケアマネジメント 要介護にならないように、介護予防支援を行う。
総合相談 必要なサービスや制度を紹介
権利擁護 成年後見制度の活用サポートや虐待防止の取り組み
包括的・継続的ケアマネジメント 地域ケア会議開催やケアマネ支援

よって、Cは○です。

虐待の種別

平成30年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果によると、養護者と養介護施設従事者等ともに身体的虐待が最も多くなっています。

よって、Dは×です。

問19 日本の人口推移

次の文のうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 総務省の人口推計(2018 年 10 月1日現在)によると、日本の総人口は、2005(平成 17)年に戦後初めて前年を下回り、2011(平成 23)年以降は継続して減少を続けている。
  • 厚生労働省の人口動態統計の概況(2016 年)によると、日本の出生数の動向をみると、1947(昭和 22)年以降、2016(平成 28)年に初めて 100 万人を割った。
  • 総務省の人口推計(2018 年 10 月1日現在)によると、日本の 15 ~ 64 歳の生産年齢人口は、
    1950(昭和 25)年以降、2018(平成 30)年に初めて総人口の4割を切った。
  • 厚生労働省の国民生活基礎調査の概要(2018 年)によると、日本の世帯の動向について、2018(平成 30)年の世帯構造別にみると、「夫婦と未婚の子のみの世帯」は約5割と最も多い。
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正解は…1

人口推計からわかること

総務省の人口推計(2018年10月1日現在)結果の要約によると、日本の総人口は2005に前年を下回っていることがわかります。その後数年は増減を繰り返し、2011年以降は毎年減少していることがわかります。
よって、Aは○です。

また、2018(平成30)年の15〜64歳の生産年齢人口は、総人口の59.7%です。これは、1950(昭和25)年と同じ数値です。
よって、Cは×です。

人口動態統計からわかること

厚生労働省の人口動態統計の概況(2016年)の第2表ー1によると、2016(平成28)年の出生数は976,978人です。1947(昭和22)年以降に初めて100万人を下回っています。
よって、Bは○です。

国民基礎調査からわかること

厚生労働省の国民生活基礎調査の概要I 世帯数と世帯人員の状況によると、全世帯のうち「夫婦と未婚の子のみの世帯」は、29.1%を占めています。これは、世帯構造別でもっとも多い数値です。
次いで「単独世帯」が27.7%、「夫婦のみの世帯」が24.1%となっています。

よって、Dは×です。

問20 障害福祉サービス

次のうち、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に定められている障害福祉サービスとして、不適切なものを一つ選びなさい。

  • 就労継続支援
  • 自立生活援助
  • 共同生活援助
  • 訪問リハビリテーション
  • 療養介護


正解は…4

障害者総合支援法について

2013(平成25)年、障害者自立支援法が「障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」となりました。

障害者総合支援法第5条において「障害福祉サービス」に規定されているのは、以下のサービスです。

  • 居宅介護
  • 重度訪問介護
  • 同行援護
  • 行動援護
  • 療養介護
  • 生活介護
  • 短期入所
  • 重度障害者等包括支援
  • 施設入所支援
  • 自立訓練
  • 就労移行支援
  • 就労継続支援
  • 就労定着支援
  • 自立生活援助及び共同生活援助

よって、選択肢の中で不適切なものは4です。

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