・まっすぐ切ったつもりなのに、曲がってる。
・欲しかったサイズよりも短く(長く)なった。
・どうやったら上手に切れるかわからない。
こんな経験をしたことのある方は多いはず。
今回は、これらの悩みに答えます。
墨付けの精度を上げる
1mmよりも小さな長さを読む
この写真を見てください。
100mm(10cm)の長さで切るために、墨線を引いてあります。
ここで気を付けることは、ノコギリの刃を墨線の左側に合わせるのか、右側を合わせるのかということ。
下の写真で詳しく解説します。
墨線自体にも幅があるので、その線のどちら側にノコギリを合わせるかを考えて線を引きましょう。
上の写真では、墨線の左側までが100mm(欲しい長さ)です。
この時、墨線の右側にノコギリを合わせて切ると、線の幅0.5mmの誤差が出てしまいます。
0.5mmの誤差。普段の生活では気にしないあるいは気付かないほど小さな誤差ですが、木工においては大きな誤差になります。
特に箱物を作る時には致命的です。
4面全てに墨付けをする
ここまでで、表面に関しては正確な計測と墨付けが終わっています。
次は、残りの面にも墨付けをします。
「表面だけ墨付けすればいいんじゃないの?」と思う方、それでは正確なカットはできません。
個人的には、水平方向の真っ直ぐは比較的簡単に出せます。けど、垂直方向の真っ直ぐを出すのは、本当に難しいです。
つまり、木材の表面に対して直角に切るのは難しい。
その際に、ガイドになる墨線が必要になります。
表面の墨線を起点にして、4面全てに墨線を延ばしていきます。一周回った墨線がぴったり合えばOKです。
ノコギリでまっすぐに切る
正確な墨付けが終わったら、あとは線に合わせてノコギリで切っていきます。
この時のコツとしては「決して焦らないこと」
少し切りすすめるごとに、墨線からズレていないかどうかを確認しましょう。
まずは、墨線にピッタリ合わせます(墨線のどちら側に合わせるかに気を付けてください)。
ノコギリを引く時には、決して力を入れずに、ノコ刃で削るイメージで
切り進めながら、表面だけではなく、奥や手前の面の墨線も確認します。
ノコ刃が裏面までいったら、裏側も確認します。
木材の大きさにもよりますが、ある程度裏面が切れてきたら、裏から切り始めます。
これまでに切った部分の溝がガイドになってくれるので、力を入れずに切り進めていくと真っ直ぐに切れます。
最後に、真上から見てチェック。
真上から見て、木口が見えなければ完全な真っ直ぐで切れています。
まっすぐ切るための便利な道具
一つ一つの作業を正確に丁寧に進めていけば、切る精度を上げることはできます。
それでも誤差が出てしまう場合は、道具を活用することが大事です。
自作ノコギリガイド
簡単に作れて、正確なカットができます。シンプルな構造なので、汎用性も高くオススメです。
マイターボックス
枠の中に木材を入れて、溝にノコギリを通して切ることで、まっすぐ切ることができる道具です。
こんな感じ。
直角だけではなく、45°などの角度切りもできる便利な道具です。
ソーガイド
マイターボックスの枠に入らない木材を切りたい時には、ソーガイドがおすすめです。
ノコギリを挟む器具を木材に固定することで、ノコギリを角度を一定に保ちつつ切ることができます。
まとめ
木材をまっすぐに切るポイントは
・墨線のどちら側を切るかを意識し、正確な墨付けをする。
・墨線に沿っているかを確認しながら、ノコギリで丁寧に切る。
・マイターボックス、ソーガイドを活用する。
この3つです。
まっすぐ正確に切れると、作品の完成度もぐんと上がります。
正確な木材カットに、ぜひ挑戦してみてください。
正確な直線切りの練習には、木製しおり作りがおすすめです。
より精密な直線を求める場合は、ホームセンターのカットサービスもおすすめです。
コメント