『黒牢城』米澤穂信【読書記録】歴史×ミステリの新境地。直木賞も納得の傑作

黒牢城 小説

米澤穂信さん著「黒牢城」の読書記録です。
ネタバレなしの記事なので、未読の方もご安心ください。

読了日 2022.7.23
おすすめ度 ★★★★☆(星4)

【★について】
★★★★★…これはすごい!何度も読み返したい1冊
★★★★☆…おもしろい!これはよかった!もう一回読もう
★★★☆☆…うん、よかった。
★★☆☆☆…ちょっと、自分には合わなかったかな。
★☆☆☆☆…ごめんなさい。途中で挫折しました。
そして、
★★★★★★…まさに別格。この本と出会えてよかった!

こんな感じの6段階で星を付けています。
本の評価をしているわけではなく、あくまでも個人の好みとお考えください。

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「黒牢城」について


著者:米澤穂信
出版社:角川書店
発売日:2021.6.2

【第166回直木賞受賞】
ミステリ作家・米澤穂信さんの歴史×ミステリの長編です。荒木村重と黒田官兵衛が、有岡城で起こる謎を解いていきます。
「古典部シリーズ」や「小市民シリーズ」とは違い、かなり重厚感のある長編です。作品の雰囲気という点では「満願」に近いかなと、個人的には思います。

あらすじ

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の智将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史小説の王道。
出典:Amazonより抜粋

「黒牢城」の感想

本格的なミステリ要素満載の推理小説

全4章+終章という章立てで、各章ごとに謎が出てきて推理するという構成になっています。
籠城中なので、有岡城自体が大きな密室になっていますが、その中でクローズドサークルや論理を積み上げることによる推理、そして安楽椅子探偵としての官兵衛の存在など、本格的なミステリ要素がたくさん出てきます。
時代小説ではなく、「歴史×ミステリ」という謳い文句で宣伝されていることも多いですが、ジャンルとしてはミステリと言っていいと思います。

歴史の知識はなくてもOKだけど、あった方がより楽しめる。

僕はこれまでに、時代小説をほとんど読んだことがありません。
それなのに、なぜこの「黒牢城」を読んだかというと、米澤穂信さんの作品が好きだからです。
「古典部シリーズ」や「小市民シリーズ」など比較的ライトなミステリもありますが、「犬はどこだ」「満願」といったちょっとダークな雰囲気の作品もおもしろいです。
「黒牢城」は、後者ですね。

一応、歴史の知識がなくても楽しめる作品だと思います。実際、僕も歴史の知識はないし、時代小説にも慣れていない状態でしたが、それでも楽しめました。
けれど、やっぱりある程度の知識があった方が、より楽しめるんじゃないかなと印象です。

言葉の言い回し、漢字の読みなども独特なので、時代小説を読んだことがないと読み進めるのに時間がかかるかもしれません。

いわゆる大衆小説を読むよりは歯応えがありますが、それでもかなりオススメの作品です。ある程度時間を取れるときに、しっかりと腰を据えて読みたい作品です。

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「黒牢城」はこんな人におすすめ

・米澤穂信さんの作品が好き
米澤ファンの方には間違いなくおすすめです。魅力的な登場人物、文章の組み立て方などはさすがです。
・ミステリが好きな人
クローズドサークル、論理の積み重ねによる推理、安楽椅子探偵などミステリ要素満載です。
・黒田官兵衛に興味のある人
黒ら官兵衛は、歴史上では結構な人気がありますよね。この作品内では、土牢の中にいてあまり出番はありませんが、登場した時のインパクトはすごいです。「活躍」と言っても過言ではないと思います。

「黒牢城」が好きな人におすすめの小説

「満願」米澤穂信


ミステリランキング3冠を獲った短編集です。完成度の高い短編が集まっているので、かなり読み応えがあります。作品全体に漂う雰囲気が「黒牢城」と似ているかなと思います。

「犬はどこだ」米澤穂信


米澤さんの初期の頃の作品です。こちらはちょっとコミカルな雰囲気もありますが、読後感が「黒牢城」に似ているように感じました。

まとめ

読み終わったあとで、村重や官兵衛、有岡城についてちょっと調べてみました。史実をしっかり勉強してから読むと、さらに楽しく読めそうですね。
直木賞受賞で話題になった「黒牢城」。ぜひ多くの方に読んでいただきたい作品です。

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